2010年1月31日日曜日

「フラクタル島の攻略」についていろいろ

今回リリースした「フラクタル島の攻略」は色々と思うところがあってあの形になったシューティングゲームです。今回は遊んだ事がない人のためにその特徴とその理由についてちょっと解説したいと思います。

・戦争を扱うということ
まぁ、不謹慎と言えば不謹慎なのですが、シューティングゲームのほとんどは「戦争」を題材としています。でも、戦争が1機の兵器によって趨勢が変わることは、実際にはほとんどありません。この時点でシューティングゲームはリアリティを持ち得ていないのは皆さんもよくご存知のとおり。
ここで、逆転の発想をします。
そもそも、損耗率その物をゲームにしてもいいのではないか?
兵器もしくは兵士を損耗させて戦線の形状が徐々に変化する状況をゲームにしてもいいのではないか?
1機で趨勢が変化しないのであれば、多数の兵器を導入する(これは詰まり、繰り返し遊ぶことによって)その履歴が徐々にたまっていくようなゲームにしてもいいのではないか?
この辺が、今回のゲームの出発点です。
1回のプレイによって「制空権」は徐々に変化しますし、地上物体の破壊は引き継がれます。これは、ゲームをクリアしようとゲームオーバーになろうと、途中で「戻る」ボタンで戻ろうと変わりません。

・制空権とは何か?
制空権とは「その空域を安全に飛ぶことができる状態」をさします。戦時中においては敵の領空を飛ぶとき、それを迎撃しようとする航空機と、地上からの対空砲火がない状態を「制空権をとった」とみなします。
このゲームにおいてはその地域に制空権があるかどうかによって敵の攻撃の強さを変えています。
そして、制空権はこのゲームにおいては「航空戦力をどれくらい倒したか」によって変わってきます。こう見えて敵方は地上戦力も航空戦力も有限ですので、地上戦力は倒したら復活しません。また、航空戦力は倒すと、「そのまわりのエリアから巡回中の迎撃機がくる」ことによって補充されます。
と、いうことは、制空権レベルの低いところ(制空権の高い所に隣接しているところ)を飛んでいれば、徐々に制空権が減っていきます。特に空中管制を行っている大型機を落とすと制空権はかなり減ります。
ついでにゲーム的な嘘なのですが、「制空権の低いところ」では、地上からの対空砲火も少なくなるようになっています。
逆に、いきなり制空権レベル5のところに突っ込むとひどいことになります。本来なら連射できないはずの歩兵の持っているスティンガーミサイルですらも乱れ飛び交う処理落ち上等な大乱戦になります。
「処理落ちのひどいゲームだなー」と言う印象を持った方がいるとすると、それは戦術レベルで間違った行動をとっている可能性が高いです。もちろん、ハードウェアの描画能力の限界でもあるのですが。

・地上戦がないということ
実際の攻略戦において、地上戦がないということはありえません。あくまで航空兵力は「支援」であって、航空兵力だけで戦闘が終了することはないはずです。というのも、通常攻略戦の場合、そこの選挙と治安の維持が目的であって、単に敵を倒せばそれでおしまいということはないはずだからです。
でも、今回は地上戦はあくまで「裏で行われいる」はずとして表立っては書いていません。また、目的が「独裁者の抹殺」なので、地上兵力に無理に占拠、治安維持を行う必要はないのです。目的が達成されたら、多国籍軍的にはこの島にゲリラへ威力が残っていても「勝ち」なのです。
というわけで、泥臭い地上戦はまったく書かないゲームになっています。

実際の戦争においての戦闘行為は線もしくは面で展開するもので、兵力は兵器の力xその数として考えます。いかにF-15が最強戦闘機の名をほしいままにしていたとしても、F-15一機で戦争に勝つことはできません。
ある程度の損耗を考えた上で、戦術的に勝利するのが、戦争の現実です。

・兵器について
基本的に敵兵器は旧ソ連から供与された型遅れの(でも数はたくさんある)ものとして書いています。実は有限です。今は供与されていません。
多国籍軍は、今回はヨーロッパの国がメインになっています。よーく見ると自機も母艦もイギリス軍です。
そして、双方とも「ミサイルはあんまり当たらない」という前提で戦術を立てています。特に自機は正面にいないとまず当たりません。敵のミサイルも誘導しますが、ある程度惹きつけると誘導が切れます。近接信管はついていません。なので、きちんと見ていると誘導ミサイルでも避けられます。
機銃もかなりゆっくり目です(ほんとは「ブーン」という音なのですが、ゆっくり目であることを強調するために「ぱたたたたた」という効果音にしてあります)。制空権レベルさえ低ければほとんど当たることはないでしょう。

他にもいろいろ考えるところはあるのですが、今回はこの辺で。
ぜひ遊んで見てください。何も考えずに遊ぶ分にはただの縦スクロールシューティングゲームですので。

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